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大ヒットの方程式 [マーケティング]


大ヒットの方程式 ソーシャルメディアのクチコミ効果を数式化する

大ヒットの方程式 ソーシャルメディアのクチコミ効果を数式化する

  • 作者: 吉田 就彦
  • 出版社/メーカー: ディスカヴァー・トゥエンティワン
  • 発売日: 2010/09/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

大ヒットの方程式

数理物理学を使って、口コミの情報をもとに商品や映画がヒットするかどうかを検証し、

ヒット現象をシュミレーションする方法を説明しています。

ヒット現象とは、何でしょう。商品や映画を公開あるいは、発売と同時に一気に注目を集めたり、

爆発的に売れる現象をヒット現象と名づけています。

こち込みをどのように捕まえるかというとブログで書き込まれた数で、判断しています。

ヒットは、共鳴性と周辺話題性をいかに発生させるかによる。

共鳴性とは、同じ事を語っている性質、周辺話題性は、商品や作品の周りにある

語りたくなる要素をいかに発生させるかがポイント。

本の中で、周辺話題性に関するエピソードとして、映画「クローズノート」で、

舞台挨拶での不遜な態度をとったエリカ様の発言後の対応について

対応を間違えたと説明っしています。発言後、ホームページなどに

謝罪文をのせ、謝罪インタビューをし、CMを中止し、事態の沈静化が

図られました。しかし、映画「クローズノート」に対するブログの反応は

不遜発言でも、ポジティブなものが多く、態度とは別に映画を見た人も

舞台挨拶と180度違う、純粋な映画の役回りを演じた女優沢尻エリカに

対してすごいという好感さえ得られていました。

映画自体の評価がよかったにもかかわらづ、エリカ様という強烈な個性を

周辺話題性として、いかさなかったため、その後、「クローズノート」は

失速しています。

失速した原因は、エリカ様に対する反発ではなく、事態沈静化を考えた

プロデューサーの原因だと本書では指摘しています。

これは、非常に価値のある指摘で、マーケティングプロセスの各要素がリアルタイム性を

要求しているという事実が現代のインターーネット同時性の社会なのです。


大ヒットの方程式 ソーシャルメディアのクチコミ効果を数式化する

大ヒットの方程式◎目次
はじめに 3

序章
大ヒットを数式で予測する大胆な試み 21
「数理物理学」が「ヒット」に出会う 22
ブログで社会を測る 23
「数理モデル」つて何? 24
「ナンパ」の数理モデル 26
数理モデルの精密化はこうする 28
第1章
ヒット現象を数理モデルで数式化する 33
ヒット現象を数理で扱う  34
 「ヒット現象」とは何か
 人はどんなきっかけで映画館に行くか
 ヒットが起こるメカニズム
ヒット現象の数理モデル化 42
 人の噂は今でも七十五日?
①広告・宣伝・報道の効果
②クチコミの効果(直接コミュニケーション)
③街中の噂(間接コミュニケーション)
「食べるラー油」は間接コミュニケーションで大ヒット
ヒット現象の数理モデルで宣伝費用の節約を

第2章
映画の分析と予想シミュレーション 57
人々の購入意欲はブログでわかる 58
 購入意欲の測定にはブログが使える
 ブログはマーケテイング情報の宝庫
 日本人の何削がブログを書くのか?
 ブログ書き込み数と入場者数

ヒット現象の数理モデルによる映画解析 64
『パイレーツ・オブ・カリビアン』
 直接コミュニケーションと間接コミュニケーション
『ダ・ヴインチ・コード』
『ALWAYS 三丁目の夕日』
『三丁目の夕日』と『ダ・ヴインチ・コード』の比較
『クローズZERO』
『大日本人』
『HERO』
ヒット現象の数理モデルと映画マーケテイング 81

第3章
ヒットの話題共鳴分析で観客インサイトをつかむ 83
ブログは右脳と左脳で読む 84
日本人ブログの特徴
ポジティブ・ネガティブ判定

業界仮説「賛否の分かれる作品はヒットする」 89
 日本のブログはだいたいポジティブ
 業界仮説は正しいのか?
類似作品の比較でヒットの明暗を斬る 93
 『恋空』と『クローズド・ノート』
 頻出語分析で見える2作品の違い
話題の持続の決め手は何か? 97
 感動共有が持続した『恋空』、姿を消した『クローズド・ノート』
 メッセージの一貫性がヒットの鍵を握る
 話題が持続した『ホテル・ルワンダ』は『白バラの祈り』の14倍のDVD売上
共鳴性と周辺話題性がなければ噂は消える 102
 周辺話題性を自ら消した『クローズド・ノート』
 エリカ様は謝罪するべきではなかった
話題の構造化で観客の隠れた本音を探る 105
『おくりびと』とアカデミー賞
 アカデミー賞受賞だけが減衰を止めたのではなかった
1,500のブログを一目で鳥撤するキーグラフ
『おくりびと』、ヒットの本質は「職業観」
ヒットの話題共鳴分析で時代の動きが見える 111

第4章
『アバター』と
『アリス・イン・ワンダーランド』 113

ヒット現象の数理モデルで見る
『アバター』と『アリス・イン・ワンダーランド』 114
『アバター』のシミュレーション
『アリス・イン・ワンダーランド』のシミュレーション
 ヒット現象の数理モデルで見る2つの映画の違い
『アバター』のヒット要因 120
『アバター』のヒット要因① リピート需要
『アバター』のヒット要因② 新感覚
『アバター』は映画を超えた3Dアトラクション
『アリス・イン・ワンダーランド』のヒット要因 127
 3Dへの評価が厳しくなった『アリス・イン・ワンダーランド』
 3D初体験は評価と関係しない
 3Dネガティブ要因はメガネの重さと暗さ
 作品ポジティブ要因は??
『アリス・イン・ワンダーランド』の爆発的ヒット要因① アバターの後光
『アリス・イン・ワンダーランド』の爆発的ヒット要因② 独特の世界観への期待
今後も3D作品はヒットするか?その条件とは? 135

第5章
地方のイベントにも応用できる数理モデル 137
ヒット現象の数理モデルで地域経済も活性化できる 138
 祇園祭と天神祭のシミュレーション
世界砂像フェスティバルを数理モデルで予測する 140
 世界砂像フェスティバルの評判から見える課題
 話題共鳴分析は地域イベントのPDCAサイクルに応用できる
地域発信で全国に届くか?旭山動物園と水木しげるロード 148
 来客数カウントの重要性を示した水木しげるロード
 地域イベントの特性が話題共鳴分析でわかる
数理モデルと話題共鳴分析で地域ブランディングを考える 158
 地域イベントをヒットさせるには
第6章
CGMがマーケテイング・
メディアの中心になる 163
メディアの変遷とCGMの萱場 164
1stインパクト1995年
 2ndインパクト 2005年
 3rdインパクト 2011年
 4thインパクト 2013年
 Twitterの登場で加速するCGM
 ブログ・デイリー、Twitter・タイムリー
Webツールが⊂GMマーケテイングを進化させる 173
 インターネット・メディアによるマーケテイングの変化
 クチコミをいかに作るかが現代のマーケテイング
 PDM(パーソナル・デバイス・メディア)がマーケテイングのキーを握る
 Webツールはコストレス
1億総「言いたい病」「聞きたい病」時代のマーケテイング 178
 Twitterが蔓延させる1億総「言いたい病」「聞きたい病」と
 レファレンス・サイトが蔓延させる「聞きたい病」
 CGMマーケテイングの究極利用は
「言いたい」「聞きたい」を味方につけること
 難しいCGMコントロールはCGM分析から
第7章
「ヒットの数理モデル分析」と「ヒットの話題共鳴分析」の使い方-183
「ヒットの数理モデル分析」「ヒットの話題共鳴分析」の
マーケテイング利用法 185
 ①「ヒットの数理モデル分析」で類似成功ケースを分析
 ②成功させたいイベントをシミュレーション
 ③日々の変化を追って傾向をつかむ
 ④マーケテイング施策の効果検証
 ⑤マーケテイング施策を柔軟に投入
 ⑥話題を切らさないマーケテイング施策が重要
 ⑦結果をノウハウ化

「ヒットの数理モデル分析」「ヒットの話題共鳴分析」を
活用するには 192
 まずはデイリーデータ取得が必須
 優良コンテンツであることがCGMマーケテイングの基本
「ヒットの数理モデル分析」「ヒットの話題共鳴分析」の
マーケテイング応用195
 テーマパーク等地方の活性化への応用
 物語マーケテイングへの応用
 ブログ以外のCGMへの応用
 「ヒットの数理モデル分析」「ヒットの話題共鳴分析」の今後
おわりに 200
[付録]数式を使ったヒット現象の数理モデル 205

<著者紹介>


吉田就彦(よしだ・なりひこ)
1957年生まれ0早稲田大学理工学部機械工学科卒01979年、キャニオンレコード(現
ポニーキャニオン)入社0音楽、映像、ゲーム、マルチメディア等の制作、宣伝業務
に20年間従事する0制作ディレクターや宣伝プロデューサーとして「チェッカーズ」や
「おニヤン子クラブ」、「中島みゆき」等の数々のヒットを手がける。映画プロデューサー
としても、ビートたけし原作・準主演の『教祖誕生』等の制作を行う。また、テレビ
ドラマ、アニメ、ビジュアルアイドル、スポーツ、ラーニング、ハウツー、キッズ等の
ビデオビジネスやゲーム、マルチメディア商品のビジネス・マネージメントにも携わる。
ポニーキャニオンでの最後の仕事は、国民的な大ヒットとなった『だんご3兄弟』。
1999年ポニーキャニオン退社後、デジタルガレージに取締役副社長として入社。EC事
業、オークションエスクロウ事業の立ち上げやCCO(ChiefContentOfficer)として、
国内大手通信事業会社に対し、インターネットにおけるコンテンツ・ビジネスのコンサ
ルティング業務等を行う。同社は2000年12月に」ASDAQ市場にてIPOを果たす。
現在は、コンテンツ・アナリストを標模して、公開会社を含む数社の取締役、顧問業
務などを中心に、デジタル関連事業のコンサルティングを行なっている傍ら、デジタル
ハリウッド大学大学院ヒットコンテンツ研究室を中心に、デジタル・コミュニケーショ
ンや人材開発関連の研究・人材教育にも関わっている。
2007年、ヒットプロデューサーの能力研究やブログなどのデジタルコミュニケーション
によるコンテンツ・マーケティングの研究など、デジタルハリウッド大学大学院での研
究成果を事業化する(株)ヒットコンテンツ研究所を設立し、ビジネス.プロデュース
能力を開発する研修をコンテンツ業界だけでなく広く一般の企業に向けても展開中で、
デジタル・コンテンツ戦略やデジタル・マーケテイングのコンサルティングも行っている。
また、2010年2月11日にテレビ東京にて放送された経済ドキュメント番組「時創人~
ビジネスプロデューサーFは」では番組ナビゲ一夕ーを務め、Webメディアマイコミ
ジャーナルでは「吉田就彦のヒットの裏には『人』がいる」を連載するなど、メディア
での活動多数。
(株)ヒットコンテンツ研究所代表取締役社長、(株)ティツー取締役、デジタルハリ
ウッド大学大学院教捜、ヒットコンテンツ研究室代表、コンテンツ学会理事、日本マー
ケティング・サイエンス学会正会員。人材育成学会正会員。
著書に『ヒット学~コンテンツ・ビジネスに学ぷ6つのヒット法則』(ダイヤモンド社)、
『アイデアをカタチにする仕事術~ビジネス・プロデューサーの7つの能力』(東洋経済
新報社)がある。

石井晃(いしい・あきら)
1957年生まれ。早稲田大学大学院理工学研究科物理学及応用物理学専攻博士後期課
程修了。理学博士。1985年より87年2月まで、日本学術振興会研究員。1987年より日
本学術振興会海外特別研究員としてロンドン大学インペリアルカレッジに在籍。1988
年9月より鳥取大学教養部講師。1990年助教授昇任。1995年工学部応用数理工学科助
教授。2006年教授昇任。2008年鳥取大学工学研究科機械宇宙工学専攻応用数理工学
講座教授。2008年10月より科学技術振興機構戦略的創造研究推進事業CREST研究プ
ロジェクト担当研究員。2008年10月より科学技術振興機構地域イノベーション創出総
合支援事業育成研究プロジ工クト分担研究員。1992年に半年間、フンボルト財団研究
員としてドイツ・ベルリンのマックス・ブランク財団フリッツ・バーバー研究所理論物
理学部門に滞在。
他に、非常勤講師として私立巣鴨高等学校、鳥取赤十字看護専門学校、鳥取県立倉吉
総合看護専門学校、鳥取県立鳥取東高等学校、鳥取環境大学で教える。
所属学会は日本物理学会、アメリカ物理学会、応用物理学会、日本表面科学会、日本
オペレーションズ・リサーチ学会。東京大学物性研究所、理化学研究所、統計数理研
究所の共同研究員。デジタルハリウッド大学ヒットコンテンツ研究室客員研究員。専門
は計算物理学的手法を用いた表面科学。特にナノテクや炭素材料への青色発光デバイ
ス作成、環境調和型触媒、グラフェンなどの理論的研究に取り組んでいる。
ヒット現象の研究は、友人であり本書の共著者でもある吉田就彦氏と2005年の吉田氏
著の『ヒット学』出版を契機に共同研究を開始し、現在に至る。ヒット現象の数理モデ
ルをきっかけに経済物理学の研究も始め、統計数理研究所「経済物理学とその周辺」
研究集会は最近常連となっている。文部科学省が支援する鳥取大学の「持続的過疎社
会形成」研究プロジェクトにも加わる。また、ヒット現象の数理モデルで研究助成金も
獲得。研究室は学生以外に博士研究員や秘書を含めて20人以上の大所帯だが、現在6
人がヒット現象の数理モデル関連の研究に取り組んでいる。


新垣久史(あらかき・ひさし)
1974年生まれ。デジタルハリウッド大学大学院デジタルコンテンツ研究科デジタルコ
ンテンツ専攻修士課程(第1期)修了、デジタルコンテンツマネジメント修士(専門職)。
鳥取大学大学院工学研究科機械宇宙工学専攻博士後期課程在籍。デジタルハリウッド
大学大学院ヒットコンテンツ研究室客員研究員、日本マーケテイング・サイエンス学会
正会員。
2007年、マーケテイングとテクノロジーの融合を主眼に置いたシステム開発を行う、
合同会社シナジーネットワーク設立。同社代表就任。株式会社ヒットコンテンツ研究所
マーケテイング・アナリスト。

 ◎執筆分担

 吉田就彦…‥…‥はじめに、第6章、第7章、おわりに
 石井晃・……・…・序章、第1章、第2章、第4章、第5章、おわりに、付録
 新垣久史…・……第3章、第4章、第5章



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